資料の情報は足りていても、聞く人が「何を分かって、何を決めて、次に何をすればよいか」が見えなければ、発表する人が口で補い続けます。きれいな資料でも、相手の課題と次の選択がつながっていなければ、説明は長くなります。
この記事では、Google スライドの Gemini を、根拠を保ったまま、相手の判断の順番に並べ替えるために使う方法を説明します。複数枚のプレゼンをまとめて作る機能は、言語や提供状況で使えない場合があります。その場合は、アウトラインまで作ってスライドで仕上げます。
最初に入れておく共通の指示
日本語で結論から組み立て、事実・提案・確認できないことを分けてください。元の資料に無い数字・実績・お客様の発言・効果を作らないでください。
作る前に、見る人・説明の時間・資料の目的・最後にしてほしい判断や行動・根拠の資料を確認してください。
1枚1メッセージにし、題はそのページで言いたいことが分かる言葉にしてください。細かい説明はスピーカーノートに分けてください。元のファイルの上書きは、私が明示するまでしないでください。1. ドキュメントやドライブの材料を、承認される説明の順番にする
企画書をスライドに移すとき、見出しごとに貼るだけでは、文章を分けただけの資料になります。決裁者が知りたいのは、背景のすべてではなく、何を決めるのか、選択肢は何か、判断を遅らせる確認事項は何かです。先にアウトラインを出し、1枚ごとの役割を確かめてから作ります。
【ドキュメントまたはドライブの資料】を根拠に、【決裁者】が【決めたいこと】を判断する【説明の時間】分のプレゼン案を作ってください。
「背景/今の課題/選択肢/比較/おすすめの案と理由/リスク・確認できていないこと/今回決めてほしいこと/決めたあとの次の行動」の順を基本に、【枚数】枚以内のアウトラインを出してください。
各スライドに「言いたいことの題/見せるもの/根拠の資料/話す内容」を付けてください。承認するまでスライドは作らないでください。2. 過去の資料から、デザインだけを引き継ぐ
以前の提案書をコピーすると、見た目はそろいますが、古いお客様の名前・数字・日付が残る危険があります。参考の資料から色・余白・見出し・図の使い方だけを取り出し、新しい根拠で中身を作ります。
【参考のプレゼン】のデザインを参考にし、【新しいテーマ】のプレゼン案を作ってください。
引き継ぐのは「色・文字の大きさの段階・余白・見出しの位置・図表の雰囲気」だけです。参考のプレゼンの日付・固有名詞・数値・実績・文章は引き継がないでください。
最初にデザインの決まりと、新しい資料で使う根拠のファイルを一覧にしてから、アウトラインを出してください。3. 最新の数字に合わせて、言いたいことも更新する
月次の資料で数字だけを置き換えると、グラフは新しくても、題や話す内容が先月のまま残ります。スプレッドシートの範囲を指定し、前回との差・変化の大きい所・数字だけでは分からないことを分けて、題・グラフ・注釈・スピーカーノートをまとめて更新の候補にします。
4. 情報の多い資料を、決裁者が見る1枚に絞る
10枚の説明を聞いたあとで「結局、今日は何を決めればいいですか」と聞かれるなら、判断が1枚に集まっていません。プレゼン全体から、今回の決定・選択肢・違い・リスク・確認できていないことだけを集めた1枚を作ります。
このプレゼン全体をもとに、【決裁者】が【今回決めること】を判断するための1枚を提案してください。
「今回決めてほしいこと/選択肢/主な違い/おすすめの案の根拠/リスク/確認できていないこと/決めたあとの次の行動」を1画面で読める量にしてください。
各項目に元のスライドの番号を付け、資料に無い評価や結論は作らないでください。5. 発表の前に、想定される質問を根拠に戻して準備する
作った本人には前提が見えてしまい、聞く人が迷う所に気づきにくくなります。聞く人の立場を指定し、分かりにくい前提・想定される質問・反対されそうな点・根拠が弱い所を出してもらいます。質問ごとに、参照するスライドとドライブの資料を示してもらえば、答えの準備を根拠に戻して行えます。
6. 説明のあとの合意を、案内と次の行動に渡す
説明会が終わっても、資料を送るだけでは行動がそろいません。確定したスライドから、対象者ごとの行動・担当・期限・問い合わせ先を抜き出し、メールや Chat の案内文と、ToDo に入れる候補に分けます。
使うときに気をつけること
- 共有の前に、数字・出典・固有名詞・共有の権限・生成した画像の権利と表現を人が確かめます。
- 画像を入れるときは、そのページで何を分かりやすくしたいかを一文で決めてから作ります。人物・会社のロゴ・実在のサービスの画面は、素材を渡していない限り作らせないでください。
- まずは作成中のプレゼンを1つ選び、「この資料で今回決めてほしいこと」を1行で出してもらってください。
文書から説明資料までつなぐ方法は、Google ドキュメントで Gemini を仕事に使う6つの方法(根拠からの提案書・会社の型・承認前の確認・調査の整理・説明資料と案内)で説明しています。
